牛車腎気丸の処方解説 2018/6/10 2018/6/10 処方解説 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)は、先天的な気やエネルギーを司る腎の衰えである腎虚に対して使われる漢方薬です。 腎虚に対しては八味地黄丸(はちみじおうがん)も使われますが、牛車腎気丸はしびれやむくみに対してより効果的な漢方薬です。 牛車腎気丸の適応 牛車腎気丸は、糖尿病やメタボリックシンドロームの人に使われることが多くあります。このような人は、腎虚のパターンの1つである小腹不仁という状態であることが多く、全身倦怠感、ほてり、腰痛、夜間頻尿、性欲減退、めまい、耳鳴り、脱毛などの腎虚の所見がみられたりするため、牛車腎気丸が用いられます。 また、糖尿病が進行すると末梢神経障害で四肢の痺れが現れることがあるため、このことからも牛車腎気丸が用いられます。 しかし、糖尿病になりかけで腎虚がみられていない場合は、防風通聖散や大柴胡湯などの体内の毒を排出させる漢方薬が用いられます。