漢方を学ぶ

桂枝加竜骨牡蠣湯の処方解説

桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)は、精神疾患で使われる漢方薬の1つです。虚弱体質で、下痢気味、倦怠感があり、風邪などを引きやすい、寝汗があったり、熱感が少しあり、乾燥、耳鳴り、頭痛、焦燥感や不安感がある精神の不安に用います。また、精液が自然流出する場合や、小児の夜尿にも用います。

構成生薬の働き

桂枝加竜骨牡蠣湯の構成生薬は、桂皮(けいひ)、芍薬(しゃくやく)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)、甘草(かんぞう)、竜骨(りゅうこつ)、牡蠣(ぼれい)です。

桂皮は、末梢の血流を改善する作用があります。

芍薬は、筋肉の痙攣を抑えたり、汗を止める作用があります。

大棗は、胃腸の働きを改善する作用があります。

生姜は、大棗と同じように胃腸の働きを改善する作用があります。

甘草は、消化機能を高めたり、イライラを抑える作用があります。

竜骨は、気を鎮めて心を安定させる作用があります。イライラ、不安、動悸、ふるえ、焦燥感、不眠などを改善します。

牡蠣は、竜骨と同様に、気を鎮めて心を安定させる作用があります。イライラ、不安、動悸、ふるえ、焦燥感、不眠などを改善します。