頭痛の種類により使われる漢方が異なります。
例えば、風邪に伴う頭痛に対しては、川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)を用いたりします。
片頭痛
吐き気を伴う片頭痛に対しては呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を用いることが多いです。
湿度によって体内の水分バランスが崩れて片頭痛が現れることがあります。この様な雨の日や湿度の高いときに多い片頭痛に対しては、体の水分の調節をしてくれる五苓散(ごれいさん)や苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)を用います。
気力がなく下痢(気虚)を伴う片頭痛に対しては、胃腸の痛みにも効果のある桂枝人参湯(けいしにんじんとう)を用います。
瘀血気味で吐き気があまりない片頭痛の場合は女神散(にょしんさん)を用います。
緊張性頭痛
緊張性頭痛があるときは、気鬱(抑うつ傾向、腹部膨満感、喉のつかえ感など)、瘀血(月経障害、肩こりなど)の状態のことがあるので、それを解消する漢方薬を用いることがあります。
実証傾向で、ひどい肩こりがある緊張性頭痛には葛根湯(かっこんとう)を用います。
虚証傾向の緊張性頭痛には釣藤散(ちょうとうさん)を用います。
実証傾向で、高血圧、胸脇苦満(➡漢方的診断方法の四診とは)、臍傍(へその周囲)圧痛がある緊張性頭痛には大柴胡湯(だいさいことう)を用います。
虚証傾向で、精神不安、月経障害、胸脇苦満、臍傍圧痛がある緊張性頭痛には加味逍遙散(かみしょうようさん)を用います。