漢方を学ぶ

漢方薬による有害作用

漢方薬を使用するとき、身体にとって好ましくない有害作用が出ていないかどうかをみながら使用する必要があります。

漢方薬における有害作用には、誤治(ごち)瞑眩(めんげん)副作用生薬アレルギーがあります。

誤治

間違った漢方薬の使い方をした結果、身体に現れる好ましくない作用のことです。例えば、実証の便秘に対して使用される大黄甘草湯を虚証の便秘に使用してしまい、腹痛や下痢を起こした場合、これは副作用でなく誤治になります。

瞑眩

瞑眩とは、漢方薬服用後して症状が改善する前にみられる一過性の予期しない反応のことです。体質が変わるサインと捉えることができますが、全ての人に起こるわけでなく、症状や出現する時期も様々です。

副作用と区別がつきにくいですが、瞑眩は頻回に起こらないので、経過を観察しながら減薬や使用中止といった対応を検討します。

副作用

副作用とは、薬を正しく使用したにも関わらず、身体に現れた好ましくない作用のことです。漢方薬は西洋薬と比較して副作用が少なく安全というイメージがありますが、中には重大な副作用が引き起こされることもあるので状況に応じて注意する必要があります。

副作用には、生薬単位での副作用と漢方薬単位での副作用があります。

生薬アレルギー

生薬アレルギーは、漢方薬に含まれている生薬に対するアレルギー反応です。この場合は服用を中止するようにします。